工場

当社が生産する特殊紙は5,000種を超える豊富なバリエーションを誇ります。
三島工場、岐阜工場は「きれい」な紙をつくることに特化した工場です。
きれいには2つの意味があり、鮮やかな色や柄を付与したり、きれいな印刷ができる「Beautiful」な紙と、ゴミ・塵などの異物除去を徹底した「Clean」な紙を指し、それぞれに特長と強みをもっています。

Beautiful

ファンシーペーパー

ビューティフルを代表する紙、ファンシーペーパー。手触りの優しさ、温もり、柔らかさ、風合いや色合いなど。紙が本来持っている豊かな表情や美しさを活かした紙を、当社では<ファンシーペーパー>と呼んでいます。その用途は書籍の装丁・商業印刷物・高級パッケージ・ステーショナリーなど多岐に渡っており、日頃出会う紙の中でちょっといいなと思うものの多くに、当社のファンシーペーパーが採用されています。
ファンシーペーパーの代名詞として長年にわたりご愛顧いただいております「レザック66」は、2016年に発売50周年を迎えました。また、150色という世界有数の色数を誇る「TANT」はさまざまなデザインのシーンでご利用されています。

DF(ダイレクトファウンテン)コーター

印刷用紙、情報用紙分野における新商品開発ならびに市場でのシェア拡大を目指し、三島工場8号加工機に新コーターヘッドを増設しました。このヘッドは従来の転写や掻き落とすコーティング方法と異なり、スリットから押し出された塗工液によりカーテン膜を形成し、そこに原紙を通過させることにより、一定の塗工液を原紙の上に載せ、塗工むらのない均一な塗工面を作り出すことができます。
2015年2月2日、この塗工技術によって、「嵩高」と「緻密な美しさ」を同時に実現させた高級印刷用紙『エアラス』を発売しました。また、お客様のニーズに応え年々バリエーションを拡充したことにより大変好評をいただいております。
さらに、この設備を活用することにより、紙の基本性能を向上させ、新たな機能を付加するなど、紙のさらなる可能性を追求していきます。

Clean

15号抄紙機
食品・医療用包材の製造

15号抄紙機は、三島工場で最も新しい抄紙機です。(2005年新設)
市場のニーズに対応すべくクリーンな紙をつくることに特化したマシンとなっており、具体的には医療用包材や食品包材など虫や異物の混入を非常に嫌う製品を生産しています。抄紙機としては珍しい地上5階の高層階にマシンを配置しているため、飛来虫の侵入もなく、外部からの粉塵が混入することも極めて少なくなっています。
5階フロアには窓がなく(防火用窓を除く)、完全に密閉されており、関係者以外は立ち入ることができません。立ち上げ当初から防虫のコンサルティングを受けており、モニタリングや駆除対策を行っています。
その結果、立ち上げ当初から現在まで、食品工場並みのクリーン度を常に維持しています。

偽造防止技術

偽造防止用紙の分野では、最高水準の偽造防止技術(ホログラムスレッド挿入、蛍光物質混抄、透かしなど)を駆使し、お客様に安心してご使用いただける証券用紙、商品券用紙などを生産しています。
1964年に開催された東京オリンピックをはじめ、札幌オリンピック(1972)、長野オリンピック(1998)では、当社の高い技術が認められ、偽造防止機能を施した入場券用紙、身分証明書用紙などが採用されました。