
2025年6月26日の定時株主総会にて新たに代表取締役に就任した木村隆志です。製紙事業を基盤に、環境関連事業を成長の柱とする経営方針は継承しつつ、紙の持つ価値や当社の強みを再認識し、社員が誇りを持って、前向きに考え、行動する組織にしていきます。そして、社会と環境に貢献する経営を推進してまいります。
2024年度は、特殊機能紙の販売が好調で、売上高は948億円(前期比9.6%増)、営業利益は39億円(同71.0%増)となりました。経常利益は2年連続で最高益を更新したものの、減損損失などの特別損失により当期純利益は減少しました。
特種東海製紙は、長期目標として、10年後の営業利益100億円の達成を掲げています。既存事業の成長に加え、M&Aも視野に入れた事業戦略を策定中です。また、国内の労働力不足や労災問題に対処するため、働き方や業務効率の改善、労働環境の改革を進めます。「今を変えて、進化する」というメッセージのもと、社員とともに成長を目指します。
国内製紙業界全体では、デジタル化の進展で情報伝達媒体としての紙需要が急速に縮小していますが、当社は産業・生活・特殊素材が事業の柱ですので、製紙事業にも成長を期待する余地があります。
成長ドライバーとなるのはリサイクルビジネスです。リサイクル業界は競合が多いものの、当社は製造業でもありリサイクラーでもある企業集団として独自のポジションを築いています。製紙事業は古紙再利用やバイオマス発電、RPF燃料のノウハウなど、リサイクルとの高い関連性・親和性がありますし、製紙事業で培った技術や品質管理のノウハウ、人材などの経営リソースをリサイクルビジネスで活用できる点も大きなアドバンテージです。また、廃棄物の収集からリサイクル燃料の製造・使用までグループ内で完結できる強みは、業界内でも独自のポジションを築く礎となっています。
企業価値向上に向けては、製紙事業で得たキャッシュを、他社との協業やM&Aも含めた成長分野に振り向け、リサイクル事業の強化を推進します。現在のPBRの水準が低いことは経営課題と重く受け止めており、ROEが株主資本コスト(9%程度)を上回れるよう、引き続き資本効率を意識した事業ポートフォリオ管理を推進し、投資に対するリターンの管理強化も図ります。
特種東海製紙グループは、製造業でもありリサイクラーでもある企業集団として、持続可能な社会に貢献しながら独自のポジションを確立してまいります。社員一丸となって、ワクワクする気持ちを忘れずに挑戦を続け、リサイクル技術や製品開発力を磨き、世界で存在感を発揮する企業を目指します。ステークホルダーの皆さまには今後も変わらぬご支援をお願いします。