持続可能な社会を実現させる
マテリアリティ

循環型社会へ移行しつつある中、社会・環境を持続させるための取組みと、当社グループの企業価値向上を図る取組みが同じ方向性であることを改めて明らかにし、サステナビリティへの活動を加速させていくため、今後重点的に取り組むべき7つの課題を抽出しました。

マテリアリティの特定プロセス

  1. 外部環境の整理
  2. 社内の取組み内容の調査
    (内部環境の整理)
  3. マテリアリティマップの作成
  4. マテリアリティの特定

7つのマテリアリティと目指す姿

マテリアリティ 目指す姿
地球環境との
共生
1 気候変動問題への対応 化石エネルギーからバイオマス主体へのエネルギー転換を早期に進めたことで、製紙業界の中でも少ないCO2排出量での生産活動を実現できています。低炭素操業のアドバンテージを進化させるため、そして2050年カーボンニュートラル社会を実現させるため、気候変動問題への対応を実践し続けていきます。
2 社有林の活用と
生物多様性保全への貢献
一団地として日本最大規模を誇る井川社有林は、製紙業のルーツと未来をつなぐ重要な自然資本です。豊かな南アルプスの大自然を次の世代へ受け継いでいくため、主体的な保全活動を行いながら、その自然資本の価値を社会へ還元する活動を行っていきます。
3 持続可能な
サプライチェーンの維持
人々の暮らしや産業・文化の発展に欠かせない紙を安定的に供給し続けるためには、工場における生産効率向上だけでなく、上流・下流のサプライヤーとの連携・協力を深めていく必要があります。物流面はもちろん、原材料の調達先である海外を含めたグローバルな視点でサプライチェーンの維持に努めていきます。
4 資源の有効活用と
環境負荷の低減
紙の原料となる森林資源、古紙や薬品、製紙に必要なエネルギーなど、限りある資源の循環活用が確立されているのは製紙業の特長です。20年以上にわたるRPF・バイオマス燃料活用のノウハウを次なる循環型ビジネスへつなげるため、資源循環へ引き続き取り組んでいきます。
5 安定した製品提供と
新製品の開発
デジタル化の進展に伴って紙を取り巻く需要環境は大きく変容しています。これを成長の契機とするため、中堅メーカーならではの機転を活かし、環境配慮型製品の開発など今後ニーズの伸長が見込まれる分野へのアプローチを積極化していきます。
地域・社会との
共生
6 地域・社会への貢献 工場が位置する地元地域、そして社会を構成する一員として、教育機会の提供や文化興隆への支援など、活動の環を広げてきました。将来にわたって地域・社会とともに歩んでいけるよう、これからもステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションを重ねていきます。
7 安心安全に働ける
職場環境づくり
事業ポートフォリオを変革し、目指すべき企業像へ邁進していく上で最も重要な財産は人です。新たなビジネスへチャレンジしていくための企業風土を醸成するため、安心して働ける職場環境を提供し、従業員一人ひとりとの信頼関係を深めていきます。

マテリアリティとKPI

持続可能な社会と中長期的な企業価値の向上を同時に実現するためには、絶え間なく変容する社会・環境との接点を常に模索し、ステークホルダーが求める価値を追求し続けることが必要です。

実践的なサステナビリティ経営が今後さらに求められていく中、第7次中期経営計画の策定と併せて現在のマテリアリティも再検討し、より実効性のある課題・指標へ更新していきます。

マテリアリティ 定性目標 対象範囲 主な取組み 定量目標
(※記載がある場合を除き2030年度を対象)
現状数値
(2024年度実績)
地球環境との共生 1 気候変動問題への対応 生産活動に伴う
CO2排出量の削減
産業素材
特殊素材
生活商品
  • 省エネルギー活動の推進
  • 新規設備の導入を含むボイラー運用の効率化
  • 再生可能エネルギー発電設備の検討、導入
  • 生産活動に伴う化石エネルギー起源CO2を2030年までに2013年度比38%削減
37.51%
2 社有林の活用と生物多様性保全への貢献 30by30に基づく生物多様性保全活動の推進 環境関連
  • 長期運営方針に基づく井川社有林の管理
  • 30by30アライアンスへの参加
  • 自然共生サイトの管理措置実行
  • 地域との協働による保護保全活動
  • 希少な高山植物保護を目的とした防鹿柵エリアおよび群生地の監視、巡視による植生保全状態の確認
監視・巡視2回/年
森林資源維持活用
  • 価値創出に向けた地域とのコミュニケーション
  • 井川社有林におけるJクレジット創出量の維持
1,410t‐CO2/年
3 持続可能なサプライチェーンの維持 「木材調達に関する基本指針」に基づく責任ある原料調達の推進 産業素材
特殊素材
  • 基本指針に基づく責任調達の実施と開示
  • FSC®認証製品の供給
    産業素材:FSC‐C131179
    特殊素材:FSC‐C016921
  • 木材原料(製紙用チップ、バージンパルプ)におけるトレーサビリティ 100%の維持
    • トレーサビリティの確保はトレーサビリティレポートまたは合法証明書の取得による
  • 産業素材 100%
  • 特殊素材 100%
ホワイト物流の推進
  • 出荷確定時間の早期化
  • 荷待ち時間の削減
  • 荷役時間の短縮
  • 荷物到着時間の見直しと緩和への働きかけ
  • 目標(残業時間960時間/年未満)
    達成済みのため2024年度実績水準を維持
814時間/年
  • 島田工場構内における2時間以上の待機
    トラック数0台
1,423台/年
グループでの重大な人権侵害ゼロ グループ全社
  • 人権研修、人権DD、人権方針の浸透、内部通報制度の充実化、調達方針の制定、公表
  • グループ全体での重大な人権侵害発生 0件
  • 人権方針浸透度90%以上(アンケート調査)
グループ社内役員・当社管理職の人権研修受講率100%
4 資源の有効活用と環境負荷の低減 古紙利用率の向上 産業素材
特殊素材
生活商品
  • 古紙リサイクル率向上への取組み
  • 2025年度目標(古紙利用率65%以上の維持)達成済みのため2024年度実績水準を維持※1 (古紙利用率%=古紙由来原料の年間投入量t/年間投入紙料t)
72.81%
廃棄物最終処分率の低減
  • 焼却灰、ペーパースラッジの有効活用
  • グループ会社間での連携強化
  • 2025年度目標(生産活動に伴って発生する廃棄物の最終処分率1.6%以下の維持)達成済みのため2024年度実績水準を維持※2
0.14%
5 安定した製品提供と新製品の開発 顧客満足度の向上 産業素材
特殊素材
生活商品
顧客満足度向上に向けたロードマップ
環境配慮型製品の拡充
  • 環境配慮を主軸においた新規紙製品の開発
  • 環境配慮型製品のラインナップ150製品以上
110
地域・社会との共生 6 地域・社会への貢献 地域社会との対話の推進 グループ全社
  • 地域への教育機会の提供
  • コンペティションを通じた紙文化活動
  • 貢献活動、コミュニケーション数 100件以上/年
98
7 安心安全に働ける職場環境づくり 女性活躍の推進 特種東海製紙
  • 女性活躍を中核においたダイバーシティの推進
  • 働き方改革の推進
  • 管理職および管理職候補者層における女性比率 10%
9.6%
  • 育休業取得後の女性社員、および配偶者出産後の男性社員の仕事と家庭との両立支援制度利用率 60%※3
57.1%
休業災書の撲滅 グループ全社
  • 安全教育の推進
  • 健康経営の推進
  • 休業災害度数率 1.05以下
1.94
  • 休業災害強度率 0.09以下
0.05
エンゲージメントの強化 特種東海製紙
  • 上司、同僚間のコミュニケーション促進
  • 社内広報活動の推進
  • ワークエンゲージメント製造業平均(49.5)以上(2026年度)
49.4
  • エンプロイーエンゲージメント全産業平均(47.4)以上(2026年度)※4
47.5
  1. 日本製紙連合会が掲げる製紙業界の古紙利用率目標に準じて策定。
  2. 日本製紙連合会「環境行動計画」に基づき、将来にわたって安定的に廃棄物の最終処分率を低位に抑えていくために策定。
  3. 新たな両立支援制度の導入に伴い、対象とする制度を拡大し、2024年度より目標を20%から60%に改定。
  4. 中長期の目標設定には情報が不十分であるため短期的な目標設定とした。